「そのままのアナタでいい」を間違わない
「自分らしく生きていいよ」
「ありのままのあなたでいい」
「そのままのあなたが素敵だよ」
こんな言葉をかけられると、なんだか心が軽くなりますよね。
誰かと比べて落ち込んだとき、自分に自信が持てなくなったとき。今の自分を肯定してもらえる言葉は、心の支えになるものです。
でも、少しだけ考えてみてください。
「そのままのあなたでいい」という言葉は、今の自分から何も変わらなくていい、という意味なのでしょうか。
私は、そうではないと思っています。
この言葉が伝えているのは、今の自分を否定しなくていいということ。誰かの期待に応えるために自分を偽ったり、他人と比べて自分の価値を見失ったりしなくていい、ということではないでしょうか。
だからといって、成長しなくていいわけではありません。学ばなくてもいいわけでも、努力しなくてもいいわけでもありません。
自分の未熟さに気づいたなら、少しずつ改善していけばいい。知らないことがあれば学べばいい。苦手なことがあるなら、できる範囲で挑戦してみればいいのです。
それは、今の自分がダメだから変わるのではありません。
今の自分を大切にしているからこそ、もっと成長したいと思えるのです。
大切なのは、成長することと、自分を否定することを混同しないこと。
「こんな自分ではダメだ」と自分を責めながら変わろうとするのか。それとも、「今の自分も悪くない。でも、もっとできることがあるかもしれない」と前向きに変わろうとするのか。
同じ努力でも、その出発点は大きく違います。
また、「自分らしく」という言葉を、自分の欠点や身勝手さを正当化する理由にしてしまうのも違います。
自分らしさを大切にすることと、周囲への配慮を忘れることは別の話です。自分の価値観を持ちながら、相手の気持ちにも目を向ける。自分の考えを大切にしながら、間違いに気づいたら改める。
そんな柔軟さも、成長のひとつです。
あなたは今の自分を、必要以上に否定していませんか?
反対に、「自分はこういう人だから」と決めつけて、変わることを諦めてはいませんか?
ありのままの自分を受け入れることは、今の自分にとどまり続けることではありません。
今の自分を認めたうえで、これからどんな自分になりたいのかを考えることです。
昨日より少し優しくなれるかもしれない。昨日より少し勇気を持てるかもしれない。昨日までできなかったことが、明日はできるかもしれない。
そんな可能性を、自分自身から奪わないでください。
「そのままのアナタでいい」。
だからこそ、もっと成長してもいい。変わってもいい。新しい自分に出会ってもいい。
誰かに認められるためではなく、自分が自分の人生をもっと心地よく生きるために。
今の自分を否定せず、未来の自分の可能性も否定しない。
その両方を大切にすることが、本当の意味で「自分らしく生きる」ということなのだと思います。
