母、花の魔改造に手を出す
こんにちは、黄鈴です。
ときどき実家へ帰り、母と会います。
うちの母は、なかなか面白い人です。
若いころは着物の営業でバリバリ実績を上げていましたが、勤めていた店舗が閉店。
そこで50歳を過ぎてから一念発起し、花の生産農家として起業しました。
一人で花を育てて産直へ出荷し、日曜日には遠方の朝市まで売りに行く。
さすがに今は、当時ほどの気力はないようですが、腰が曲がってきた現在も花屋です。
そんな母が、とうとう花の魔改造に手を出していました。
……魔改造というのは少々大げさですが、桔梗の品種改良です。
昨日、実家から帰るときに、
「お母さん、切り花をもらってもいい?」
と聞いたところ、母が自慢げに見せてきたのが写真の桔梗。
薄紫の花に混じって、白地に紫の筋や細かな点が入った花が咲いています。
「これは、私が紫と白を交配させて作った桔梗です」
とのこと。
いつの間に、そんなことまで始めたのか。
調べてみると、このような模様は「斑入り」ではなく「絞り咲き」と呼ぶそうです。
この母オリジナルの桔梗は、産直でも評判になったらしい。
ある熱心なお客さんは、
「お願いだから、あの桔梗の交配の仕方を教えてほしい」
と、連日のように通ってきたそうです。
ところが母は、
「企業秘密だから」
とかたくなに拒否。
そんな……。
巨大園芸ファミリーを率いるシンジケートでもあるまいに。
もうだいぶいい年なのですから、そこまで出し惜しみしなくてもいいんでないかい?
娘としては、そう思います。
しかし本人にしてみれば、長年花を育ててきた末に生まれた大切な桔梗。
簡単には教えられないのでしょう。
そんなわけで、私も一株もらってきました。
品種改良したものだと聞いた途端、なんだか急に貴重な花に見えてきます。
正式な品種名はありませんので、私が勝手に命名。
「黄鈴母ちゃん絞り咲き」
交配方法は、もちろん企業秘密です。
霊力は母譲り。
本日も待機いたします。
相談のご縁をお待ちしております<(_ _)>
