「略奪愛」と呼ばれた出来事の、その後

同窓会の幹事だったFくんのLINEのひとことが、先日変わっていました。

「息子たちももう高校生と中学生！パパ応援中」



アイコンには、息子さんたちの後ろ姿。

10年前の同窓会で見せてもらった、幼い姿を思い出しながら、月日の流れを感じました。



あのとき、同窓会の申し込みの際に少しだけ電話で話したのです('ω' )



私が「Fくん、結婚したの？」とたずねると、

「うん、二度目の結婚を数年前にしたよ」と。



前の奥さんは別の方と一緒になっているとのこと。



「元の嫁は、俺と結婚してる間に好きな人ができたんだって。

お互いに離婚して、一緒になりたいって言われたんだ。

子どもは元の嫁が相手と育ててるよ。新しい家庭に子どもも生まれたみたいだし」



世間では“略奪愛”と呼ばれるような出来事。

けれど、その言葉の響きほど単純ではなく、

そこにはそれぞれの選択と、それぞれの人生がありました。



Fくんは続けました。

「俺も俺で出会いがあって、全部話して今の嫁と一緒になったんだ。

今は息子たちに野球を教えるのが生きがいなんだよね」



その声はどこか晴れやかで、過去を責めるでもなく、

ただ“今”を生きる人の声でした。



それから10年。

LINEのアイコンには、成長した息子さんたちの姿が映っています。

小さな少年たちは、いつの間にかユニフォーム姿に。

家族の時間が、写真の中で静かに積み重なっていました。





同窓会は10年おき。

また開催されるときには、Fくんの“その後”をゆっくり聞けたらと思います。



※個人特定を防ぐために、設定などは変更しています<(_ _)>