津軽・斜陽館編6あそこにいるのは…斜陽館
今年が太宰治生誕110周年。
俳優のOさん主演で「人間失格」も映画が上映されている。
県立美術館では「津軽」というお芝居も行われた。
そんな、大盛り上がりの太宰治ということで、生家の「斜陽館」(昔は宿泊もできました。)に行ってみたかったのです。
夕方についた我々。
外側も明治ロマンあふれる素敵な構え。超豪邸です。
車を降りて、この豪邸を見つめると。
二階の窓に誰かいる。
日本髪を結い、着物を着た若い女性・・・。
フキさん(霊能者の友人)に、ちょっと、あれほれあれあれ、と声をかけると、
「あー」
という。
「二階の窓に若い女の人いるねー」
やっぱし?
では中に入ってみましょう。
とんでもなく広い玄関。そして、食事をするところもたくさん人が住んでいるもんだから(使用人も含む)、広い広い。
この辺で太宰少年がご飯をリアルで食べておったのでしょうな。
中庭の日本庭園もお見事。
廊下の木目だってとっても美しいのであります。
そして、いやあ、お金持ちだなあと感じずにはいられないのは、お仏壇です。
スケールでかい、装飾凝りまくり。ギンギンギラギラ。
これを特注するというのは、半端ないこと。実用的かどうかと言ったら・・・・ですよね。
商談するにも調度品が品の良いものを揃えられているし、金庫もモダン。
調度品1つ1つも本当に浪漫ですよ。この当時の人、これできて当たり前ではないですからね。
そのくらい、太宰治さんの実家がすごかったということ。
さて、二階に上がったときに、フキさんが。
「この窓にいたよね」
というので、「そうそう」と私。
そして、他の家族写真を見たとき「あ、この人だ」と私たち。
子供のころは、目に見えないものが見えるのって「怖い」と思っていたけれど。
この年になって、物事きちんとわかった状態だと、そうは思わず。
「まあ、いるだろね」
なんて思うわけです。
そして私たちは、太宰治グッズを眺めつつ、近くのお寺のお参りをしたのでありました。
日本が大きく変わるとき。
明治という世が日本を変えた、戦争も経験した。
そういう中でどっぷりと田舎であるこの地で盛隆を誇った家があり、そこで数えきれないほどのドラマがあった。
この家系の人々は、国会議員となったり、文筆で身を立てたり。
今もなお、日本に影響を与える方が多くて。すごいものだなあと思うのです。
最近、朝晩寒くなってきました。
黄鈴はフリース愛用で待機中です。
ご相談、お待ちしております。