チョコレートケーキと“無の境地”
鑑定士の美琴です🌈
いつもたくさんの鑑定依頼をいただき、
本当にありがとうございます✨
この一年間、神社での修行に励み、
先日、そのすべての過程を終えることができました。
今日はその修行の内容とそこから学んだことについて、
体験談をお話したいと思います。
◼︎◼︎
この一年間、本当にありとあらゆる修行を行ったのですが、
一番つらかったのは、
薄布だけを身に纏い、
30分間ひたすら、おじぎをした姿勢をキープし、
地面に座っているだけという修行!
布の下には下着もつけず、修行場までは裸足で歩きます。
舗装されていない道なので、歩くたびに砂利が足ツボを刺激し、これだけで地味になんとも言えない痛さ(笑)
それどころか、
修行中の30分間は、
たとえどこが痛くなろうが、
たとえどこが痒くなろうが、
体勢を変えることができません。
修行中は痒いところを手で掻くことも禁止。
途中でトイレに行くことも許されません。
(というか、修行場は人里離れたところにあるので近くにトイレがありません。笑)
ただひたすら座って、
唱えられる祝詞を聴きながら、30分が経過するのを待つというものです。
そういう時に限って、お腹がゴロゴロしてきます。
そういう時に限って、座ったところがゴツゴツしてとても痛く感じます。
そういう時に限って、体のあらゆるところがムズムズしてきます。
そういう時に限って、冷たい風が吹き荒れます。
だから、
寒い・痛い・つらいの三拍子。
この修行を始めてからおよそ1分後、私は激しく後悔しました。
「あー、修行なんて来るんじゃなかったなー(・∀・)」
と(笑)
自発的にリタイアを申し出ることは可能です。
(修行を終えたとは認められませんが)
しかし、リタイアしてもすぐに帰れるわけではありません。
結局、寒い中、裸足のまま、砂利がゴツゴツしたところに立って待機し、仲間たちの修行が終わるのを待たなければなりません。
「じゃあ、どっちにしろ辛い!!!」
そういうことなんですよ(笑)
仕方なく、私は気を紛らわせるために、30分間でできることを考えました。
そこで、私の守護の存在と心の中で会話をすることにしたのです。
私は毎日、自分の守護の存在には、
「あれをしろ」
「これはするな」
「お前、それはダメだろ」と、
常にご指令やお叱りをいただいているので、
せっかく時間もたっぷりあることですから、
気を紛らわせることに使わせていただこうと思ったんですね(笑)
「ねぇ、なんでこんなことさせたのー?足痛いよ?顔かゆいよ?どーしたらいいのよー?」
と、私から問いかけたのを皮切りに、
しばらく会話をしていました。
「修行も意味があるからやれって言った。耐えろ!ひたすら耐えろ!!」
「いや!もう帰りたい(T_T)」
「ひいおじいちゃん・ひいおばあちゃんたちの時代は、もっと辛い修行してたんだぞ」
「左目のところが痒い!グシュグシュする!コンタクト、ずれたかも!」
「お前、ほんと根性ないな(笑)たかが30分だろ」
「されど30分でしょ!根性なんてなくていいもーん、女の子だもーん」
「女こそ度胸だろ。いいから集中しろ」
「ねぇ、これ終わったら、チョコケーキ食べていい?」
「は?」
「自分へのご褒美に(*´꒳`*)」
「甘いものばっか食べてると、○○さん(←実際に私の身近にいる人)にまたほっぺに肉がつきましたねって嫌味言われるぞ(笑)」
「それは嫌!!腹が立つ!」
「じゃあケーキも我慢しろ」
「えー、でもせめてこれが終わったらチョコケーキ食べるんだって思わなきゃ、もうやってられないよ(泣)」
「そう思ってるから辛くなるんだよ」
「どういうこと?」
「苦痛のあとには欲を満たすための報酬、そういう考え方がそもそも違う」
「よく分かんないけど、いいじゃん!ケーキの一つくらい!!」
「じゃあまた○○さんから太りましたね、だな(笑)」
「えー、やだー、なんでー?っていうか、鼻もムズムズしてきたんだけど!?」
と、こんなしょうもない会話を心の中で延々と繰り返してました(笑)
それからしばらく経った頃、
時間にすると10分ほど経過したところでしょうか。
とある瞬間、
お腹のゴロゴロも、体のムズムズも、
すべてが消えるような感覚がありました。
そして、
チョコケーキのことなんて、まったくどうでもよくなったのです!!(笑)
なんというか、
修行の後に自分へのご褒美としてチョコケーキを食べるか食べないかなんて、
もはや大した問題ではなく、
「痛みも痒みも感じずに、快適でいるってなんて素晴らしいことなんだろう!」と思ったのです。
あんなに感じていた痛みや痒みをまったく感じなくなるのは、
その時の私にとっては、
チョコケーキを食べることよりも願ってもいない瞬間でした。
「あー、痛みも痒みもなくなって、本当にありがたい!!」と、そんな気持ちも自然と出てきたんです。
そのあとは、痛みや痒みを思い出すまいと、
楽しい妄想を脳内で繰り広げていましたね(笑)
修行が終わったらチョコケーキを食べようとひたすら考えていた頃より、
それ以降は時間が過ぎるのが早く感じました。
ということで、30分間、体勢を変えることなく、無事に修行を終えることができました^_^
◼︎◼︎
私が体験した、あらゆる感覚がリセットされるような瞬間は、「無の境地」と言われたりします。
修行というのはなぜ辛く感じるかというと、そこにあらゆる制限があるからです。
ところが、私たちの日常生活はどうでしょうか?
座った場所がゴツゴツして痛いのであれば、すぐに立って移動することができますね。
体のどこかがムズムズして痒ければ、すぐに手を伸ばして掻くことができますね。
寒ければ、すぐに上着を羽織ることができますね。
チョコケーキを食べたければ、すぐにコンビニに行って食べることも可能ですよね(笑)
しかし、それらすべての行動が禁じられたらどうでしょうか?
試しに、3分でもいいので、
どんなに顔や体がムズムズしても絶対に掻かないでみてください。
ものすごーーーーーく、不快!!!!!
ムズムズ感が辛すぎて、
「3分ってこんなに長かったっけ?」
と思うはずです。
もはや罰ゲームでしょう?(笑)
私は修行の時、特に最初の10分くらいは1時間以上のように感じましたから^^;
でも、ありがたいことに、私たちの日常生活はほとんどのことが自由にできます。
(※無論、法に触れる行為は除きます)
痒ければ、すぐにどんどん手を伸ばしていいんです。
私たちはすぐに快適さを追い求めることができます。
そこに制限はありません。
当たり前のことではありますが、
それが禁じられたら、
たとえそれが短い時間だとしても、ただの苦痛でしかないのですよ。
修行を終えてからというもの、
「痒いところを痒い時におもいっきり掻けるなんて、毎日がとっても幸せ!」と思う私です✨(笑)
今の自由が失われた時のことを思えば、どんなに些細なことでも、本当にありがたいことなのです。
無の境地とは、「今あるものの尊さを気づかせてくれる」、そんな場所なのかなと個人的には思いました。
今日も応援しています🌈